10月31日(木)、11月1日(金)の二日間にわたり、
ピアノ専攻客員教授である練木繁夫先生の後期特別レッスンが行われました。
練木先生は約20年前から毎年、春と秋にそれぞれ2日間のレッスンを行っていただいています。
今回は2日間で9組・11名の学生が受講しました。
M.ラヴェル:クープランの墓
練木先生のレッスンでは、学生がどのようなイメージを持って演奏しようとしているのか、
対話を重ねながら、ピアノで表現するための手法を、様々な角度から教えてくださいます。
身体的なテクニックはもちろん、音の聴き方や和音の捉え方、
楽譜の緻密な読み解き方、同じ作曲家の交響曲や他の作品から関連付けられること、
時代背景など、多岐にわたり、これはどの国・どの時代の作品にも応用できることです。
F.メンデルスゾーン:ピアノトリオ第1番
室内楽のレッスンでは、ピアノソロとは違う意識の向け方を教えてくださいます。
自分一人だけで完結せずに、聴くべき音が倍増するのが室内楽の難しさですが、
一つ一つ要素を分解していくことで、それぞれの楽器の魅力が際立ち、
充実した音楽に変わっていきました。
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練木繁夫客員教授 プロフィール
1976年ツーソンのバイエニアル・ピアノ・コンクールと1979年ピッツバーグのスリー・リヴァーズ・ピアノ・コンクールで1位に輝く演奏を機に、ボストン響、シカゴ響、デンバー響、ピッツバーグ響、ミネアポリス響、ワシントン・ナショナル響等と共演の機会に恵まれる。
アメリカ国外でもメキシコ国立響、フランス放送管、そしてN響を含む日本の主要なオーケストラと共演。また、76年よりチェロの巨匠ヤーノシュ・シュタルケルとともに世界各地を公演し絶賛を浴びる。
室内楽奏者としてもヨーロッパ、アジア、北米のコンサートやフェスティバルに数多く出演。スイスのFestival der Zukunftの室内楽シリーズと霧島国際音楽祭に毎年出演している。
2008年より漆原啓子(Vn)とのデュオを結成し今後の活躍が益々期待されている。 93年第24回サントリー音楽賞を受賞。
90年シュタルケルと収録したD.ポッパーの作品のCDが、グラミー賞のソリスト部門にノミネートされる。
97年にはオール・シューマン・プログラムの「パピヨン」が、文化庁芸術祭賞作品賞を受賞。03年秋には著書「Aをください」(春秋社)を出版。
現在、桐朋学園大学ピアノ科教授、相愛大学客員教授、エリザベート音楽大学非常勤講師、サントリー室内楽アカデミーファカルティ―。リサイタルのみならず、室内楽、オーケストラ共演と幅広く活躍中。
2019.11.07
音楽学科